ASDとADHDを両方併発している場合、仕事上の困りごとが「ちょっと不器用なだけ」では片付けられないほど複雑に絡み合うことがあります。ミスが多いのに、なぜかある作業だけ異様に集中できる。コミュニケーションでつまずくのに、アイデアは次々と浮かぶ。この一見矛盾した状態は、二つの特性が互いに影響し合っているために起こります。
この記事では、ASDとADHD(以下、ASD・ADHD併発)のそれぞれの特性を整理したうえで、仕事で感じやすい困りごとの原因、向いている職場環境の見分け方、就労移行支援や合理的配慮(がいという配慮の提供を事業者に求める制度)の活用方法まで、制度面と実務面の両方からまとめています。
「自分に合う仕事なんてないのでは」と感じている方も、ぜひ一度この記事を参考にしてみてください。特性を整理することが、自分に合う職場を見つける最初の一歩になります。
ASD・ADHD併発で仕事が難しくなる仕組みを整理する
ASDとADHDはどちらも発達障害に分類されますが、特性の方向性が異なります。両方を持つ場合、それぞれの困りごとが重なり合って現れるため、単独の場合より就労上の課題が複雑になりやすい点を最初に理解しておくとよいでしょう。
ASD(自閉スペクトラム症)の仕事上の特性
ASD(自閉スペクトラム症)は、コミュニケーションの難しさ・強いこだわり・感覚の過敏または鈍麻が主な特性です。職場では、相手の表情や言葉の裏のニュアンスを読み取ることが苦手なため、意図せず誤解を招く発言をしてしまうことがあります。
また、「いつもと違う手順を急に求められる」「曖昧な指示を渡される」といった場面で強い不安やパニックが生じやすい傾向があります。一方で、手順が明確な作業やルールが決まっている環境では、高い集中力と精度を発揮できるという強みも持っています。ASD単独の場合は、こうした特性を把握したうえで環境を整えることで働きやすさが変わります。
厚生労働省の障害者差別解消法に関するガイドラインでも、ASDの特性として「見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つときはきっちりしている」と整理されており、環境側の工夫が重要であることが示されています。
ADHD(注意欠如・多動症)の仕事上の特性
ADHD(注意欠如・多動症)は、不注意・多動性・衝動性の三つが主な特性です。仕事上では、書類のミス・期限の失念・マルチタスクでの抜け漏れが生じやすく、「だらしない」と誤解されることがあります。ただし、これは怠けではなく脳機能の特性によるものです。
ADHDには強みもあります。関心のある分野での集中力、発想の速さ、行動力の高さは、適した環境であれば職場で評価されることもあります。不注意型が強い方と多動・衝動型が強い方では、困りごとの出方が異なるため、自分がどの傾向が強いかを把握しておくとよいでしょう。
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、ADHDは「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の一つです。成人でも症状が続く場合があり、職場での困りごととして現れることが少なくありません。最新情報は厚生労働省e-ヘルスネット(ADHD関連ページ)でご確認ください。
併発すると困りごとが複雑になる理由
ASDとADHDは2013年のDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)の改訂から、正式に併発が認められるようになりました。それ以前は「どちらかのみ」という診断が原則でしたが、現在は両方の特性を持つケースが一定数あると認識されています。
発達障害のある成人838名を対象とした調査では、ASDとADHDを両方持つ割合が26.8%(225名)に上ったという研究報告があります(令和元年度厚生労働科学研究)。つまり、「どちらか一方」ではなく「両方」というケースは珍しくありません。
困りごとが複雑になる一例として、「ミスをしたと気づかない」という状況があります。ADHDで思いつきの発言が多い特性に、ASDで相手の感情を読み取りにくい特性が重なると、相手を傷つけても本人が気づきにくくなる場合があります。また、ASDのこだわりの強さとADHDの計画の立てにくさが合わさると、段取りを組むこと自体が大きな負担になります。
ADHDの特性:不注意・多動性・衝動性・計画の立てにくさ
併発時:両方の特性が影響し合い、仕事上の困りごとが単独より複雑になりやすい
重要:困りごとの「原因」がASD由来かADHD由来かによって、対処の方向性が異なる
- ASDとADHDは特性の方向性が異なり、併発時は困りごとが複雑になりやすい
- DSM-5(2013年)から、両方の診断を同時に受けることが正式に認められている
- 厚生労働省の調査では、発達障害がある成人の約26.8%がASD・ADHD両方の特性を持つとされている
- ミスや対人トラブルがどちらの特性から来ているかを把握すると、対処法が変わる
- 環境を整えることで、特性による困りごとを減らせる可能性がある
ASD・ADHD併発の方が職場で感じやすい具体的な困りごと
特性を知ったうえで、職場でどのような場面に困りやすいかを把握しておくと、対策を考えやすくなります。困りごとは「対人関係」「作業の進め方」「環境への反応」の三つの領域に分けて整理できます。
対人関係でつまずきやすい場面
ASDの特性として、相手の感情や表情から意図を読み取ることが難しい場面があります。そこにADHDの衝動的な発言が加わると、意図せず相手に誤解を与えやすくなります。会議の場で思いついたことをそのまま口にしたり、報告や相談のタイミングが読めずに「報・連・相ができない人」と評価されたりするケースがあります。
また、ASDでは暗黙のルールや場の空気を読むことが苦手なため、職場の慣行(例:昼休みの過ごし方や雑談のペース)に馴染めず、孤立感を覚えることもあります。これは性格の問題ではなく、特性として理解しておくことが大切です。
対処の一例として、「思いついたことは一度メモに書き出し、送信・発言前に確認する」「曖昧な指示は文字や図で確認を取る習慣にする」といった工夫があります。就労移行支援事業所でもこうしたコミュニケーション訓練を行っている場合があります。
作業の進め方で生じやすいトラブル
ADHDの不注意特性により、書類の記入漏れ・メールの誤送信・期限の失念が起きやすくなります。ASDのこだわりの強さが加わると、一つの作業に深入りしすぎて他の業務が滞るという状況も生じます。
また、ASDでは「段取りを頭の中で組み立てること」が苦手な方が多く、仕事の優先順位付けに時間がかかる傾向があります。ADHDの計画の立てにくさと重なると、「何から始めればよいかわからない」という状態になることがあります。チェックリストや作業手順書を活用する、優先順位を誰かに一緒に整理してもらう、といった対策が有効です。
注意点として、「頑張れば慣れる」という方針だけでは改善しにくい場合があります。特性に合った環境や仕組みを整えることを優先して考えるとよいでしょう。
感覚過敏・多動による環境への反応
ASDでは聴覚・視覚・触覚などの感覚過敏が見られることがあります。オープンオフィスの騒音・強い照明・人の多い空間が集中力の妨げになる場合があります。ADHDの注意散漫な特性と重なると、職場環境そのものが大きなストレス源になることがあります。
このような場合、イヤーマフの使用・席の配置変更・パーテーションの設置といった物理的な環境調整が有効なことがあります。これらは後述する「合理的配慮」の申し出として職場に伝えることも選択肢の一つです。
環境への反応は個人差が大きく、「同じASD・ADHD併発でも反応の出方は人それぞれ」という前提で自分の感覚を観察してみるとよいでしょう。支援機関でのアセスメント(特性評価)を受けると、より具体的な対策が立てやすくなります。
| 困りごとの領域 | 主な特性の組み合わせ | 対処の方向性 |
|---|---|---|
| 対人関係 | ASDの読み取り困難+ADHDの衝動発言 | 発言前の確認ルール・文字による確認 |
| 作業進行 | ASDのこだわり+ADHDの不注意・計画困難 | チェックリスト・優先順位の見える化 |
| 感覚・環境 | ASDの感覚過敏+ADHDの注意散漫 | 物理的環境調整・合理的配慮の申し出 |
- 対人関係・作業進行・感覚環境の三領域で困りごとが生じやすい
- 困りごとの原因がASD由来かADHD由来かを見極めると、対処策が変わる
- 「頑張り」だけで対処しようとするより、環境や仕組みを整える方向が基本
- 感覚過敏による環境の困りごとは、合理的配慮として職場に申し出られる場合がある
- 支援機関でのアセスメントを受けると、自分の特性と対策を具体的に整理できる
ASD・ADHD併発の方に向いている仕事と職場環境の特徴
向いている仕事は「職種名」だけで判断するより、「どんな環境・仕組みが自分の特性に合うか」で考えると、選択肢が広がりやすくなります。以下では特性に合いやすい職場環境の条件と、実際に働きやすいとされる職種の方向性を整理します。
向いている職場環境の共通点
ASD・ADHD併発の方が働きやすい環境には、いくつかの共通した特徴があります。一つ目は、作業手順や評価基準が明文化されていること。曖昧な指示が少なく、「何をどの順番でやるか」が文書や手順書で示されている職場は、ASDのこだわりを活かしやすく、ADHDの段取り困難を補いやすくなります。
二つ目は、頻繁なマルチタスクや急な変更指示が少ないこと。複数の業務を同時並行で管理する環境は、ADHDの特性にとって大きな負荷になります。一つのタスクに集中して取り組める業務設計の職場がよいでしょう。
三つ目は、感覚刺激が少ないか、自分でコントロールできること。騒音が少ない・照明が調整できる・席の位置を選べるといった物理的な配慮があると、パフォーマンスを発揮しやすくなります。リモートワークやフレックスタイム制も、感覚や集中のコントロールがしやすい環境として参考になります。
向いているとされる職種の方向性
ASD・ADHD併発の方に合いやすいとされる職種の方向性として、以下の四つが挙げられます。ただし、同じ職種名でも職場環境は大きく異なるため、「職種名」だけでなく「その職場の仕事の進め方」を確認することが大切です。
一つ目は、専門的な知識・技術を使う職種です。プログラマー・システムエンジニア・データ分析・会計・技術系職種などが該当します。論理的な規則に基づく作業はASDの特性にフィットしやすく、興味の深さはADHDの探究心を活かせます。二つ目は、繰り返し作業でこだわりが活きる職種です。検品・データ入力・クリーニング・清掃業務など、手順が決まっていてミスが視覚的に確認しやすい作業は、高い正確さを発揮できる場合があります。
三つ目は、アイデアや発想を活かす職種です。デザイン・コンテンツ制作・企画補助などは、ADHDの発想力と、ASDの細部へのこだわりが組み合わさることで強みになることがあります。四つ目は、一人で集中して進める作業中心の職種です。翻訳・校正・プログラミング・研究補助など、対人接触が少なく自分のペースで進めやすい仕事が合う場合があります。
向いていない傾向のある環境も把握しておく
向きにくいとされる環境も整理しておくと、求人選びや転職の判断基準として活用できます。具体的には、頻繁なマルチタスクが必須の環境、暗黙のルールや「空気を読む」ことが重視される職場、強い感覚刺激がある環境(大きな騒音・強い匂いなど)などが該当します。
また、「業務内容は向いていても、職場の雰囲気や上司の指示の出し方が合わない」というケースも多くあります。例えば、口頭だけの指示が多い職場はASDの特性に負担をかけやすく、抽象的な目標設定のみで細かいサポートがない職場はADHDの特性に苦しくなりやすいです。
これらの点は、見学や実習を通して事前に確認しておくとよいでしょう。就労移行支援事業所の職場実習(インターンシップ)を活用すると、実際の職場環境を確認してから就職を判断する機会を得られます。
1. 作業手順・評価基準が明文化されている
2. マルチタスクや急な変更が少ない
3. 感覚刺激を自分でコントロールしやすい
「職種名」だけでなく「職場の進め方・環境」を確認することが、ミスマッチを減らすポイント
- 向いている職場は「手順が明確・マルチタスクが少ない・感覚刺激が少ない」という条件が共通する
- 専門職・繰り返し作業・クリエイティブ職・集中型作業の四方向が合いやすいとされる
- 職種名だけでなく「職場の仕事の進め方」を見学・実習で確認するとよい
- 向いていない環境(マルチタスク・暗黙のルール重視・強い感覚刺激など)も事前に把握しておく
- 就労移行支援事業所の職場実習は、実際の環境を確認してから就職判断する機会になる
就労移行支援・ハローワーク・合理的配慮をどう活用するか
ASD・ADHD併発の方が活用できる支援機関や制度は複数あります。それぞれの役割と活用の流れを把握しておくと、自分に合ったステップで就職・定着に向けて動きやすくなります。
就労移行支援事業所の活用方法
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの一つです。一般企業への就職を目指す65歳未満の障害のある方を対象に、職業訓練・就職活動サポート・定着支援を行います。利用には、市区町村の窓口で受給者証の申請が必要です。利用料は原則として世帯収入に応じた負担上限月額が設定されており、住民税非課税世帯の場合は自己負担が0円になります(最新の費用については、お住まいの市区町村窓口でご確認ください)。
ASD・ADHD併発の方にとっての活用ポイントは、入所時に自分の特性を整理した「個別支援計画」を作成してもらい、それに基づいてトレーニングを受けられる点です。また、就職後も一定期間、支援員が職場と本人の間に入って定着支援を行います。発達障害に特化したプログラムを持つ事業所も増えており、見学・体験利用を活用して事業所を比較するとよいでしょう。
厚生労働省のページでは、発達障害者に対する就職の準備段階から職場定着までの一貫した支援として、ハローワーク・地域障害者職業センター・就労移行支援事業所の「チーム支援」が紹介されています(厚生労働省「発達障害者の就労支援」ページより)。
ハローワークで受けられる専門的な支援
ハローワーク(公共職業安定所)には、精神・発達障害者を専門に担当する「精神・発達障害者雇用トータルサポーター」が配置されています。障害者手帳を持っていなくても障害があれば利用でき、障害特性に応じた職業相談・求人紹介・面接同行・就職後の相談が無料で受けられます。
また、障害者試行雇用(トライアル雇用)制度を使うと、原則3か月間、企業が試験的に雇用する形でお試し就労ができます。求職者と企業の双方が「合うかどうか」を確認したうえで継続雇用に移行するきっかけとして活用できます。ハローワークで申し込みを行い、対象の求人に応募することで利用できます。
ハローワーク利用を考えている場合は、まず最寄りのハローワークの総合窓口で「障害者向けサービスを受けたい」と伝えると、障害者専門窓口に案内してもらえます。初回は障害者手帳または主治医の意見書を持参するとスムーズです。
合理的配慮の申し出と活用のポイント
2024年4月1日に施行された改正障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)により、民間事業者にも障害のある方への合理的配慮の提供が法的義務となりました。合理的配慮とは、障害のある方から「社会的な障壁を取り除くための対応が必要」という意思表示があった場合に、負担が過重にならない範囲で必要な調整を行うことを指します(出典:内閣府「改正障害者差別解消法が施行されました」)。
ASD・ADHD併発の方が職場で申し出やすい配慮の例として、以下のものがあります。「口頭だけでなく文書でも指示をもらう」「業務手順書の作成」「席の位置変更やパーテーション設置」「タスクの優先順位を一緒に確認する定期面談の設定」などです。配慮の内容は個人の特性と職場状況によって異なるため、「こういう場面でこういう困りごとがある」と具体的に伝えることがポイントです。
合理的配慮は障害者雇用(障害者手帳を持つ方が配慮を受けながら働く雇用形態)の場合に特に活用しやすく、一般雇用でも申し出ることは可能です。どのように伝えるか迷う場合は、就労移行支援の支援員やハローワークのサポーターに一緒に考えてもらうとよいでしょう。
- 就労移行支援は個別支援計画に基づくトレーニングと定着支援が強み
- ハローワークには精神・発達障害を専門とするサポーターが配置されており、無料で活用できる
- 2024年4月から改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化された
- 合理的配慮は「具体的な困りごと」を伝えることで申し出やすくなる
- ハローワーク・就労移行・地域障害者職業センターは連携して支援を行う体制が整いつつある
職場定着のために取り組める工夫と相談先
就職後の「定着」は、就職そのものと同じかそれ以上に大切です。ASD・ADHD併発の方の場合、仕事を始めてから数か月後に困りごとが表面化するケースもあるため、定着を支えるための工夫と相談先を事前に知っておくとよいでしょう。
日常業務でできる小さな仕組みづくり
業務での失念やミスを減らすために、日々の仕組みを整えることが有効です。具体的には、タスクをすべて書き出してチェックリスト化する、アラームやリマインダーを活用して締め切りを視覚化する、1日の業務の流れをルーティン化して変化を最小限にする、などが挙げられます。スマートフォンのカレンダーアプリやメモツールを活用するのも有効です。
コミュニケーション面では、「報告は口頭ではなくチャットや文書で」というルールを上司と取り決めておくと、ADHDの衝動的な発言を減らしつつASDの「文字での確認が得意」という特性を活かせます。自分が「どのタイミングで、どの方法で報告するか」を事前にパターン化しておくとよいでしょう。
疲労やストレスが溜まると特性が強く出やすくなるため、「調子が崩れるサインに気づく」「崩れたら早めに相談する」という習慣を持つことも定着を支える上で重要です。
困りごとが出てきたときの相談先
就職後に困りごとが生じた場合、相談できる機関は複数あります。就労移行支援事業所の定着支援員(就職後も一定期間サポートを行う)、ハローワークの精神・発達障害者雇用トータルサポーター、地域障害者職業センター(職業評価・ジョブコーチ支援も行う)、障害者就業・生活支援センター(就業と生活の両方を支援する身近な相談窓口)などが利用できます。
ジョブコーチ(職場適応援助者)は、専門の支援員が実際の職場に出向いて、上司への助言や本人へのフォローを行う制度です。地域障害者職業センターや就労移行支援事業所に問い合わせることで活用できます。就職後に「思っていたより難しい」という状況になっても、一人で抱え込まずに早めに相談することが定着につながります。
なお、「仕事は辛いが相談するほどではないかも」と感じていても、困りごとが小さいうちに相談先に連絡してみることをおすすめします。問題が大きくなってからの対処より、早めの相談が結果的に定着率を高めることが多いためです。
障害者雇用か一般雇用かを選ぶ視点
就職時に「障害者雇用(障害者枠)」か「一般雇用」かを選ぶ際は、障害者手帳の有無と、どの程度の配慮が必要かを軸に考えるとよいでしょう。障害者雇用は障害者手帳を持つ方が対象で、配慮を前提とした環境で働くことができます。一般雇用は手帳の有無にかかわらず応募でき、2024年4月以降は一般雇用でも合理的配慮の申し出が事業者に義務化されています。
障害者雇用の場合、求人情報はハローワークの障害者専門窓口・障害者就労移行支援事業所・専門の転職エージェントを通じて探すことができます。一般雇用で働くことも可能で、手帳を持っていても開示するかどうかは本人の判断によります。どちらがよいかは個人の特性・職場環境・キャリアの希望によって異なるため、就労移行支援の支援員や支援機関に相談しながら検討するとよいでしょう。
・就労移行支援事業所の定着支援員(就職後も一定期間サポート)
・ハローワークの精神・発達障害者雇用トータルサポーター(無料)
・地域障害者職業センター(ジョブコーチ支援・職業評価)
・障害者就業・生活支援センター(就業と生活の両面の相談窓口)
小さな困りごとでも早めに相談することが定着につながりやすい
- チェックリスト・アラーム・報告方法のルーティン化など、日常業務で小さな仕組みを作ることが有効
- 疲労やストレスのサインに気づく習慣を持つことが定着の土台になる
- 就職後はジョブコーチや定着支援員など複数の相談先を知っておく
- 障害者雇用か一般雇用かは、手帳の有無・必要な配慮の程度・キャリアの希望で判断する
- 一人で抱え込まずに早めに相談することが、長く働き続ける上で重要
まとめ
ASD・ADHD併発の方が仕事で感じる困りごとは、特性が複雑に重なり合って生じるものであり、「努力が足りない」「意志が弱い」という問題ではありません。特性を正確に整理し、自分に合う環境と仕組みを整えることが、長く働き続けるための出発点です。
まず取り組めることとして、自分のどの場面でどんな困りごとが生じているかをメモに書き出してみましょう。そのうえで、就労移行支援事業所の見学やハローワークの相談窓口に一度足を運んでみることをおすすめします。一人で全部解決しようとせず、支援機関を活用することが最短のステップです。
あなたに合う仕事と働き方は、必ずあります。焦らず、一つずつ確認しながら進んでいきましょう。この記事がその一歩を踏み出すための参考になれば嬉しいです。


