LITALICOワークスは、障害者手帳を持っていない人でも利用できます。「手帳がないから就労移行支援は無理」と思っていた方にとって、これは大きな転換点になるかもしれません。
就労移行支援サービスの利用に必要なのは、障害者手帳ではなく「障害福祉サービス受給者証(受給者証)」です。受給者証は医師の診断書や意見書があれば申請できる場合があり、自治体が利用可否を最終的に判断します。
この記事では、手帳なしでLITALICOワークスを利用できる理由と条件、受給者証の取得手順、手帳を取得するメリットまでを整理します。利用を検討中の方に、判断の手がかりとなる情報をお届けします。
手帳なしでもLITALICOワークスを利用できる理由
就労移行支援は、障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービスのひとつです。LITALICOワークス公式サイトでも「障害者手帳を持っていない方にもご利用いただいています」と明記されており、利用の前提条件は手帳ではなく受給者証の取得にあります。
就労移行支援の対象者と手帳の関係
就労移行支援の利用対象者は、「一般就労を目指す65歳未満の障害や難病のある方」と定められています。この定義に障害者手帳の所持は含まれていません。
手帳がなくても、医師が発行した診断書や意見書があり、自治体が就労移行支援の利用を認めれば、サービスを受けられます。手帳は利用条件の「一つの証明手段」であり、唯一の方法ではありません。
受給者証が鍵になる理由
就労移行支援を利用するために必須となるのが「障害福祉サービス受給者証」です。受給者証は、障害福祉サービスを利用する資格があることを市区町村が証明する書類で、手帳の有無にかかわらず、障害や病気の状態を証明できれば申請できます。
受給者証と障害者手帳は、目的も発行主体も異なります。手帳がある方でも受給者証を別途取得する必要がありますし、手帳がない方でも受給者証だけで就労移行支援を利用できます。
身体障害の場合は確認が必要
精神障害・発達障害・難病については、医師の診断書や意見書での受給者証申請が一般的に認められるケースが多いとされています。一方、身体障害については、意見書や診断書ではなく障害者手帳の提出を求める自治体も少なくないため、事前に窓口で確認しておくとよいでしょう。
・障害者手帳(手帳がある場合)
・医師の診断書または意見書(手帳がない場合に使用)
・自立支援医療受給者証(精神通院医療を利用している方)
いずれか1点が、受給者証申請の証明書類として使えます。
- 就労移行支援の利用に手帳は必須ではない
- 必要なのは障害福祉サービス受給者証(受給者証)
- 受給者証は医師の診断書・意見書または自立支援医療受給者証で申請できる
- 身体障害の場合は手帳が必要な自治体があるため事前確認を
- 最終的な利用可否は居住する自治体が判断する
手帳なしで受給者証を取得するための3つの条件
受給者証を申請するには、就労移行支援の利用要件を満たしていることが前提です。手帳がない場合は特に、どの条件を確認すべきかを整理しておくと申請がスムーズです。
条件1:65歳未満で一般就労を目指していること
就労移行支援は、一般企業への就労を目指す方を対象とするサービスです。就労継続支援A型・B型などの福祉就労を最初から目指している場合は、利用対象となりません。
原則として18歳以上65歳未満が対象ですが、18歳未満でも義務教育を修了し市区町村が認めた場合は例外的に利用できます。65歳の誕生日前日までに申請すれば、65歳以降も継続利用できるケースがあります。
条件2:障害や難病があることを証明できること
身体障害・知的障害・精神障害・発達障害・難病のいずれかがあり、それを証明する書類が必要です。手帳がない場合は、主治医に診断書または意見書を作成してもらいます。
診断名がはっきりしていない場合でも、医師が「就労において支援が必要」と判断すれば意見書を作成できます。発達障害のグレーゾーンと呼ばれる状態でも、意見書があれば受給者証を取得できるケースがあります。ただし、認められるかどうかは自治体の判断によります。
なお、自立支援医療受給者証(精神通院医療)を持っている場合は、これも障害や病気の証明書類として使えます。精神科・心療内科に通院中の方は確認しておくとよいでしょう。
条件3:現在、一般就労が難しい状態であること
就労移行支援は、就労に向けた訓練と支援を受けるためのサービスです。原則として離職中の方が対象で、在職中は利用できないことが多いとされています。ただし、休職中の方は一定の条件(主治医と企業が復職支援を認め、自治体が許可した場合)で利用できる場合があります。
在学中の方も、卒業年度であり就職支援が困難と認められた場合は自治体の判断で利用できることがあります。いずれも例外的な扱いのため、窓口や事業所に確認するのが確実です。
| 証明書類 | 使える条件 |
|---|---|
| 障害者手帳 | 所持している場合(身体・精神・療育手帳いずれも可) |
| 医師の診断書・意見書 | 手帳がない場合の代替証明として使用 |
| 自立支援医療受給者証 | 精神通院医療を利用している方(診断書の代わりになる場合あり) |
- 65歳未満で一般就労を目指していること
- 障害や難病があり、その証明書類(診断書・意見書等)があること
- 現在、一般就労が難しい状態(原則として離職中)であること
- 3条件すべてを満たしていることが前提
受給者証申請の流れと必要書類
受給者証の申請は、居住地の市区町村窓口を通じて行います。手続きには一定の期間がかかるため、利用を考えている事業所への相談と並行して進めるとよいでしょう。
ステップ1:主治医に診断書・意見書を依頼する
手帳を持っていない場合は、まず主治医に診断書または意見書の作成を依頼します。その際、就労移行支援の利用を希望している旨を伝えると、医師が適切な内容で書きやすくなります。
医療機関によっては、診断書の作成に2週間程度かかることがあります。通院中でない場合は、精神科・心療内科への受診から始める必要があります。初診では発行されないケースもあるため、早めに動き出すとよいでしょう。
ステップ2:事業所の見学・相談と並行して進める
受給者証の申請は、利用したい事業所を決めてから行うことが一般的です。LITALICOワークスでは、受給者証の手続きの進め方をスタッフが説明しサポートしています。手帳を持っていないことを事前に伝えておくと、申請に必要な書類案内を受けられます。
事業所によっては、役所での申請手続きに同行してくれる場合もあります。見学・体験は無料で行えるため、まず相談の場を設けることが最初の一歩です。
ステップ3:市区町村窓口で申請する

必要書類を揃えたら、居住地の市区町村にある障害福祉担当窓口(障害福祉課など)へ申請します。窓口で「就労移行支援を利用したい」と伝えると、担当者から手順の説明を受けられます。
申請後は自治体による認定調査が行われ、受給者証が発行されます。発行までには1か月から2か月程度かかることがあるため、希望する通所開始時期を逆算して早めに手続きを始めましょう。なお、受給者証の発行自体は無料です。
・申請書(窓口で取得可)
・マイナンバーがわかるもの
・医師の診断書または意見書(手帳の代替として使用)
・自立支援医療受給者証(持っている場合は診断書の代わりになることも)
・市町村民税課税証明書(利用料算定に使用。窓口で確認してもらえる場合あり)
※必要書類は自治体により異なるため、事前に窓口に確認してください。
- まず主治医に診断書・意見書の作成を依頼する
- 事業所見学・相談と受給者証申請は並行して進められる
- 市区町村の障害福祉担当窓口に必要書類を提出する
- 発行までには1〜2か月程度かかる場合がある
- 受給者証の発行費用は無料
手帳を取得することで広がる選択肢
就労移行支援の利用自体は手帳がなくても可能ですが、将来的に手帳を取得することで活用できる制度の幅は広がります。手帳を持つことのメリットと注意点をあわせて整理します。
障害者雇用枠への応募ができる
障害者雇用枠の求人に応募するには、障害者手帳の所持が必要です。一般雇用枠のみの場合に比べて選択肢が広がり、障害への配慮を前提とした職場環境で働きやすくなります。
就労移行支援の利用中に手帳を取得する方もいます。手帳なしで支援を受けながら、就職活動の段階で手帳取得を検討するという流れも選択肢の一つです。支援員や主治医と相談しながら判断するとよいでしょう。
各種割引・控除制度が利用できる
手帳を持つと、公共交通機関の運賃割引、携帯電話料金の割引、税金の控除、公共施設の入場料減免など、日常生活での費用負担を軽減できる制度が使えるようになります。
具体的な割引内容や条件は、手帳の種類・等級・地域によって異なります。詳細はお住まいの自治体の障害福祉窓口や、各サービスの窓口で確認してください。
手帳取得に迷っている場合の考え方
手帳の取得には診断書の準備や役所での手続きが必要で、定期的な更新も伴います。また、障害が公的に記録されることへの心理的な抵抗を感じる方もいます。
手帳を取るかどうかは、自身の状況や就職の方向性(一般雇用か障害者雇用か)、生活上のメリットを総合的に考えた上で決める事柄です。就労移行支援事業所では手帳の申請についての相談や助言も行っています。焦らず、主治医や支援員と話し合いながら考えることが大切です。
- 障害者雇用枠への応募には障害者手帳が必要
- 各種割引・控除制度は手帳取得で利用可能になる
- 就労移行支援の利用中に手帳取得を検討することもできる
- 手帳取得の判断は、就職の方向性や日常生活への影響をふまえて行う
LITALICOワークスの特徴と手帳なし利用者へのサポート
LITALICOワークスは全国に多数の拠点を持つ就労移行支援事業所です。手帳を持っていない方でも利用できることを公式に案内しており、受給者証の手続きサポートも行っています。
対象となる障害や難病の幅広さ
LITALICOワークスでは、精神障害(うつ病・統合失調症・双極性障害・不安障害・適応障害など)、発達障害(ASD・ADHDなど)、身体障害、知的障害、難病のある方が利用しています。2024年度のデータでは、精神障害や発達障害のある方の割合が多く、20〜30代の利用者が多い傾向があります。
障害者総合支援法の対象となる難病は、令和6年時点で369疾病が対象とされています(※最新の対象疾病は厚生労働省の「障害者総合支援法の対象疾病(難病等)」のページでご確認ください)。自分の病気や障害が対象かどうか不安な場合は、まず事業所に相談することもできます。
受給者証取得のサポート体制
LITALICOワークスでは、受給者証の取得手続きについてスタッフが説明し、必要に応じてサポートを行っています。手帳を持っていないことを最初から伝えることで、必要な書類や申請の流れをあわせて案内してもらえます。
見学・体験・個別相談は無料で受けられます。通所を決める前でも気軽に相談できるため、「自分が利用できるかどうか確認したい」という段階から問い合わせるとよいでしょう。
就職後の定着支援まで継続して受けられる
就労移行支援の利用期間は原則2年間です。就職後は就労定着支援サービスとして、最長3年間にわたる定着支援を受けられます。面談や企業訪問などを通じて、職場での困りごとを一緒に解消する支援です。
就労移行支援の費用は、前年の世帯収入に応じて決まります。9割以上の方が自己負担0円で利用でき、自己負担が生じる場合でも月額上限は9,300円または37,200円です(詳細の負担額区分は厚生労働省の「障害者の利用者負担」ページでご確認ください)。
・医師の診断書または意見書が取得できるか主治医に相談する
・自立支援医療受給者証を持っている場合は活用できる
・見学・相談は無料で受けられる
・受給者証の手続きについてスタッフに相談できる
- 精神障害・発達障害・難病など幅広い方が利用している
- 受給者証取得の手続きサポートがある
- 見学・体験・相談は無料
- 就職後も定着支援(最長3年間)を受けられる
- 費用は世帯収入に応じ、9割以上の方が自己負担0円
まとめ
LITALICOワークスは、障害者手帳がなくても利用できる就労移行支援事業所です。必要なのは受給者証であり、医師の診断書や意見書があれば手帳なしでも申請できます。
まずは主治医に診断書・意見書を相談し、LITALICOワークスの見学や個別相談(いずれも無料)を活用して、受給者証の取得手続きを並行して進めるのがよい流れです。
「自分は利用できるかな」という段階でも、事業所への問い合わせや市区町村の障害福祉窓口への相談から始められます。ひとりで判断しようとせず、専門の窓口に相談することが、最初の一歩として大切です。
本記事の内容は、厚生労働省・自治体などの公的機関の公開資料をもとに整理したものです。制度・利用条件・支給額などは改正・変更される場合があります。最終的な判断や申請手続きの前には、必ずお住まいの自治体窓口や各事業所の最新情報をご確認ください。


